◆「流れていった時間の中に落としてきたものとその欠落の代替品
(Something Lacking in The Time Flies)」...
「『タイムマシーンであの頃に
戻る事が出来るのなら』
そんな事をいちいち
こんな所でぼやいていたりはしないさ。
違う誰かのタイムマシーンに
乗り込んでみた所で
他人のノスタルジーの中に
僕は存在していないと言う
当たり前の事を
思い知るだけ。
いずれにしたって
あの街角に行っても
あの頃の君はもういないし、
あの頃の僕ももういない。
大分昔に書いた
未来の僕に宛てた筈の手紙は
ヤギが読まずに食べちゃった。
どうでもいい事や
どうしようもない事は
いくらでも覚えているくせに
大事な事は
肝心な時に限って
いつも思い出せない。
時の流れの中で
知らず知らずのうちに
落っことしてきた僕のピースは
一体何処にあるのか、
それともその替わりとなる何かを
何処かで見つけて
どのようにして
埋めたらいいのか―
『もっと面白い事は沢山あるのに』
『もっと美味しいものは沢山あるのに』
ラジオの話によれば
巷では今日も
街の噂やゴシップ記事で
頭の中を満たしたり
美味しいものを食べて
空腹を満たす事の方に
関心が集中しているようだ」
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完成後にA4(210×297)サイズ程に切り取った画用紙に
水彩絵の具と水彩色鉛筆で描いたもの。
絵自体は実は、昨年の年末頃に描き始めていたものの、
諸事情により制作を中断、暫くそのままにしていたものを
ふと思い立って再び手を加えた末に完成したものでした。
その為に大まかな構図こそ変わってはいないものの、
箇所によっては当初描くつもりでいたものを
大幅に変えたりしております。