◆「産業列車が運ぶ色彩の欠片(Piece Of CTW's Industry)」...
「C.T.W.(Colour-Trash World)内の
大抵の街に少なくとも
必ず1つは存在している
色彩処理工場、
そこで抽出された色彩の欠片を
隣町にある色彩加工工場へ運搬する
専用列車の運行が
優先される路線は少なくないが、
この路線もその一つだ。
これから
抽出されたばかりの
色彩を運ぶ列車が
抽出した色のカタログと
請求書を載せた
煙を吐きながら
隣町の加工工場へと向かう所だ。
車内からは「発車まで暫くお待ち下さい」と
告げる車掌の声が聞こえて来る。
色彩を抽出することが出来るのは
形のあるものだけではない。
運ばれている色彩群の中には
記憶の奥から抽出した色も
含まれている。
甘い恋の記憶の色に
悲しい愛の記憶の色-
今回は滅多にお目に掛かる事の
出来ない類の色も含まれているから
きっと高値で買い取ってくれるぞ、と
工場長は得意気に語っていた。」
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完成後A4(210×297)サイズ程に切り取った水彩紙に
水彩絵の具、水彩色鉛筆で描いたもの。
元々は「手前の壁の前には列車が走り
奥の壁の向こうには巨大魚が覗いている」
...と言うレイアウトを考えていたのですけど、
その中に「専用鉄道」を描いてみたくなり、
さらにはかねてから描きたいと思っていた
「C.T.W.(Colour-Trash World」の
「産業風景」的な要素も加えました。
尚、「産業列車」を牽引する蒸気機関車は
何度か描いている「0号機」や「12号機」等の
一連の機関車とは同型機ですが、
「C.T.R.(Colour-Trash)」所属ではなく
「色彩処理工場」の所有となっております。
ちなみに、「色彩を抽出~」云々に関しては、
対象(画像や物、記憶等)から
Illustrationの「スポイト」機能のように
色を取り出して(コピーして)それを
カラーチップ(のようなもの)に
している...と思って頂ければ
判り易い(?)かも知れません。