◆「噂話は滝の向こう側から虹の彼方へ(Talking From The Waterfalls To Over The Rainbow)」...

 

規模の割には

忙しなく雑然とした

時代遅れの街の中心街から少し離れた、

周囲を緑色の景色に囲まれた

ここの集落に暮らす人々は、

概して噂好きである。

 

流れ落ちる滝の水のように

今日も流れ落ちてくる噂話。

今この地域の人々が顔を合わせば、

真っ先に口に出てくる話題は

人一倍野心家だったとある女性の帰郷。

荷物を纏めたスーツケースを抱えて
大都市から帰って来るらしい。
極彩色のネオンと喧噪、
様々な感情や欲望の渦巻く
大都会のパーティ会場から抜け出して来たのか、
それともパーティそのものが
もうお開きとなってしまったのか―

「「当たり前」だった今までの物事が
「当たり前」ではなくなるケースは
特に珍しくもないけど
もしもそうだったのならば、
虹の彼方のお友達にも伝えなくちゃ。
「パーティならとっくの昔に終わったよ」って」

近くの駅で拾ったタクシーの中から
目にしているであろう
意気揚々と後にした筈の故郷の風景。
通り沿いの家の前では老婆が一人で
座って誰かを待っているようだった。
「今日はあの子が帰って来ると言うから
ここで待っているのさ。
周りは口々に好き勝手な事を
色々と言うけれど、
私はただあの子が
元気な顔をして戻って来れば
それでいいのさ。」」

‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

完成後にA4(210×297)サイズ程に切り取った水彩紙に
水彩絵の具、水彩色鉛筆で描いたもの。
実は「白い砂の街道と初夏の分岐点(White Sand Invites To The Early Summer Trip)」を描き始める
少し前位の時期に完成していたのですが、
キャプション文が全く思い付かず結局、
このタイミングにて公開する事にしました。

絵自体はDionne Warwickの「(Theme From) Valley of the Dolls」の動画で、
後半に出て来る主人公の女性の故郷の風景を観て
ふと思いついたものが切っ掛けでした。

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