◆「星屑に捧げるリクエスト(Lulluby For The Stardusts Of All)」...

「ラジオの天気予報の話では

今夜の天気は概ね快晴。

終電間近の駅の真上には

美しい星空が拡がっていた。

家路を急ぐ人々は

頭上に拡がる星空には目もくれずに、

足早に額縁の向こうの住宅街の中に

消えて行った。

 

旧式のロケットは、

あの星々の間を巡っていた頃を

懐かしむあまり

タイムマシーンに改造される事を

熱望しているようだが、

今の所、技術者達からは

いい返事が貰えていないようだった。

 

星空の唄を歌っていた

ひとりぼっちのピアノ弾きはもう居ない。

弾き手の居ないピアノから

紡がれていたあのメロディ。

演奏されなくなってから

どれ程の時間が経っているのだろう。

 

タイムマシーンに乗り込めば

あなたの唄をまた聴く事が出来ますか。

あの頃と同じ気持ちで

あなたの曲を聴く事が出来ればいいのに。

 

「あいつだって

初めから悪い奴だったと言う訳でも

嫌われ者だったと言う訳でもないさ。

少なくとも生を受けた当初はね」-

 

 

ラジオからは

誰かがリクエストした子守唄が

流れていた。

「夜空に拡がる

全ての星屑に捧げます」と言う

言葉を添えて。

 

今、同じようにラジオを聴いている誰かは

星空をこんな風に見上げているのだろうか。

ラジオの子守唄は

今夜の夜空を彩る数多の星屑達に

 

届いているのだろうか」

 

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The Lullaby Song What Requested By Someone Was
Played On the Radio
with Someone's message:"Tribute To Stardusts Of All". 

 

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A4(210×297)サイズ程に完成後切り取った水彩紙に

水彩色鉛筆、水彩絵の具で描いたもの。

 

※諸般の事情により、9月25日にpixivでのみ公開致しました。

絵の制作・お仕事のご依頼等は

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